「今季は『飛ばないボールではないか?』と言われるほど各球団の得点が取れていない。ロースコアで試合が進むケースが多く、守備を優先した捕手起用をせざるを得ない。打ち勝つ野球ができるのなら大城がスタメンで良いと思うのですが……」(巨人OB)

 とはいえ、大城は昨シーズン自己最多の134試合に出場して打率.281(424打数119安打)、16本塁打、55打点とキャリアハイの成績をマークした主力。今季も開幕からそこまで調子は悪くなかったが、4月の中旬ごろから早々とスタメン落ちが増えたことに異論もある。大城と同じく現役時代に強打の捕手として活躍した元ロッテの里崎智也氏が「大城使わないのはプロ野球7不思議だわ」と発言するなど、巨人の捕手起用については様々な議論がなされている。

 大城が二軍に落ちたことで、今後は守備重視で小林のスタメン出場も増えると見られているが……。

「守備だけなら小林は安心して見られる。鬼肩と言われる強肩は健在、インサイドワークやフレーミングも良い。しかし打力が弱過ぎる。2割前半打ってくれれば文句はないが」(巨人OB)

 今季の小林はここまで打率.143(35打数5安打)。岸田は打率.276(29打数8安打)だが守備力については小林の方が上。ここ数年は苦しんでいた小林だが、今季は復活を果たしたエース・菅野智之との“スガコバ”バッテリーが話題となるなど、再び評価を上げている印象を受ける。

 今後の捕手の起用法は様子を見てということになるだろうが、巨人には大城を“蔑ろ”にできない事情もある。なぜならば、大城は今季中に国内FA権を取得する見込みだからだ。このまま不遇が続けばオフに出場機会を求めて退団という可能性もなくはない。ここ数シーズンにわたってチームの欠かせない戦力となり、捕手という要のポジションなだけに流出は避けたいところだろう。

「試合出場時間は間違いなく減っているので、攻守に感覚が狂う可能性もある。何より現状の起用法だと気持ちが切れてしまわないかも心配」(巨人関係者)

「大城にとっては自らを売り込むチャンスの年。アピールできれば他球団からの評価も高まるのでモチベーションは高いはず。試合に出せば、これから結果を出していくのではないか」(巨人担当記者)

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今後の阿部監督の捕手起用に注目