
男性がハイジュエリー
2017年に発表されたコレクション「ティファニー ハードウェア」の顧客はそのほとんどが30、40代の新世代。22年に誕生した「ティファニー ロック」は、新世代にも既存の顧客にも受け入れられているという。数年前から続く、ハイジュエリーを男性が身につけるという新たなトレンドも同ブランドが牽引している。

「1837年から続く伝統と積み重ねてきた歴史こそがインスピレーションの源であり、伝統と革新という二つの視点は欠かせません。大切なのは、そのバランスです」とルドリュCEO。
「かつてオードリー・ヘップバーンが担っていた役割を現代で担えるのは誰か。そんな発想から、俳優のアニャ・テイラー=ジョイにアンバサダーを依頼。新世代と常にタッチポイントを持つことも大切にしています。現代に寄り添うことをやめてしまったら、美術館に所蔵される存在に留まってしまいますから」
収益は増加傾向が続く。「創造性があり、職人技があり、そして楽しさがあるというブランドの本質に立ち返っていることが大きい」と分析する。2023年の銀座本店のリニューアル、表参道店のニューオープンでもそんな視点を大切にしたという。
「創業者チャールズ・ルイス・ティファニーの言葉に『美しいデザインは美しい人生をつくる』というものがあります。美しさを生み出すことは、私たちに課せられた義務だと思っています」
(ライター・古谷ゆう子)
※AERA 2024年5月13日号