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親交のある宇崎竜童さんからは、
「つらくて飲みたくなるのは分かるけど、飲んだら運転するな」
と叱られたというが、宇崎さんが言うまでもなく、飲酒運転は人の命を奪いかねない犯罪である。死別の悲嘆は、飲酒運転の言い訳にはならない。
デビューから40周年の節目の年に、自ら人生を暗転させてしまった嘉門さん。
被害者への償いをするとともに、活動を自粛。猛省の日々を過ごし、65歳の誕生日でもあるこの今年3月25日に、活動再開となるライブを行った。当日、楽屋を訪ねると宇崎竜童さんが寄り添っていて、ライブで共演し、客の前で嘉門さんを叱った。
4月中旬に嘉門さんと会うと、活動再開のライブを終えた余韻はなかった。
「先日のライブに来てくれたお客さんは、僕がしっかり反省をしているかを確かめに来ることと、僕の歌で笑うために来る、という2つの意思があったはずです。どうやって応えたらいいのか、これまでにないプレッシャーを感じていましたが、何とか乗り切ることができました」
と神妙に本音を漏らした。
あの日だけなぜ飲んでしまったのか
なぜ、近所のすし屋で飲酒したのか。家に帰れば、酒はすぐに飲める。
逮捕の数日前に開催した名古屋でのライブ。
こづえさんの葬儀で、彼女にささげた曲を歌っている途中で、声を詰まらせる場面があったと、嘉門さんのスタッフから聞いてもいた。
重ねて言うが、飲酒運転をしていい理由は存在しない。
それでも、「飲まないと耐えられないくらい、つらくなったのですか」と筆者は率直に尋ねた。
だが、嘉門さんはこづえさんを理由にはしなかった。
「妻のことは一切関係ありません。いつもはノンアルコールを飲むんですが、あの日だけなぜかお酒を頼んでしまったんです。日本酒一合より、ちょっと多いくらいの量でした。なぜ飲んでしまったのか、今振り返っても分かりませんが、人間として甘かった、ということに尽きると思います。天国の妻も怒ったでしょうね」
そう話し、ファンや、たくさんの関係者に迷惑をかけてしまったことへの謝罪を口にした。
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