開幕まで1年を切り、大阪府の吉村知事はPRに力を入れるが…

 大阪府の吉村洋文知事は4月16日の記者会見で、

「タイプAのパビリオンは40前後になる」

 という見通しを明らかにした。昨年8月の時点で、タイプAは60カ国を予定していたが、タイプAから、万博協会が簡素な建物を建てて引き渡す「タイプX」や、協会の建物内に間借りして出品する「タイプC」への移行が進んでいるという。

 タイプAが減ることで、予定地に空き地ができることになる。これについて問われた吉村知事は、

「空き地にならないように芝生広場や休憩施設、物販施設として活用すればいい」

 と語った。吉村知事は、4月24日には、大阪府内の市長らを招き建設中の「大阪ヘルスケアパビリオン」を公開。「工事は順調」とアピールしていた。

 建築エコノミストの森山高至氏は、

「雨が降るだけで、池のようになるのですか? そんな地盤では海外パビリオン撤退の跡地を芝生にしても、根付かないので無理でしょう」

 と言い、こう警告する。

「このN値を見れば、夢洲が万博会場として不適格であるのは明白です。もともとごみ処理のための埋め立て地で、今回のようなガス爆発は当然、想定されていたはず。夢洲を万博のような国際的イベントの会場にすること自体が問題でした。万博開催中に地震があれば(建築物が傾いて沈む)不等沈下することも考えられます」

(AERA dot.編集部・今西憲之)

※当初の配信記事で「万博会場の夢洲(ゆめしま)は、もともと大阪湾フェニックス計画と呼ばれる大阪湾圏域から出るごみの埋め立て地だ。」という部分を、「万博会場の夢洲(ゆめしま)は、もともとごみの埋め立て地だ。」に修正しました。

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