「25年3月期は米国など大型モーターの更新需要が根強いのに加え、電気自動車(EV)部品事業の中国戦略を見直した効果が表れたり、M&Aに積極的な機械分野の成長なども加わったりして連結純利益は最高益を更新する計画です。業績の改善が進むにつれて、株価の好転が期待できそう」
家庭用ゲーム機やソフトを手がける任天堂も、海外売上高比率が8割近くに上り、円安の恩恵を受けやすいとされる。ドル建ての資産も多く保有し、円に換算した時に出る評価益も円安が進むと増える。
新機種が投入されれば…
ただ主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機の発売時期が25年以降になると取りざたされていることもあって、25年3月期はハードの販売は買い控えによる低迷が見込まれるという。直近の株価は2月につけた8千円台後半から7千円台半ばへ水準を切り下げている。
「新機種が投入されれば業績改善が見込めます。そのため発売時期が固まると業績の改善効果も株価に織り込まれるようになるでしょう。投入時期がわからない今の段階は踊り場や端境(はざかい)期にあると言っていいかもしれません。その意味で、現在の株価には投資妙味があります」(三井さん)
また三井さんは、輸出関連企業として代表的な自動車メーカーのうち、ホンダに注目する。