一方のパ・リーグで順調な選手としてはエスピノーザ(オリックス)の名前が挙がる。開幕第2戦のソフトバンク戦で6回無失点の好投で来日初勝利を挙げると、4月6日のロッテ戦でも7回を1失点で2連勝をマーク。投球の大半がツーシームというスタイルだが、変化にバリエーションがあり、スピードも150キロを超えるため打者はなかなかミートするのが難しいように見える。
スライダー、ナックルカーブという少し大きな変化のボールも上手く操り、コントロールも少しアバウトではあるが、四死球で崩れるほどの不安定さはない。4月7日に一度登録抹消となり、次の登板は未定だが、長いシーズンを見越しての起用と見られており、今後も先発の一角としてかかる期待は大きい。
リリーフ投手で大きな戦力となっているのがアブレイユ(西武)だ。開幕からクローザーを任せられると、4月10日のロッテ戦で味方のエラーも絡んで来日初黒星こそ喫したものの、ここまで7試合に登板して4セーブ、2ホールド、防御率0.00という結果を残している。150キロ台後半のストレート、ツーシームは威力十分で、ここまで与えた四球もわずかに1と制球も悪くない。スピードがある割に三振や空振りが少ないのは少し気になるものの、ボールの力は申し分ないだけに、抑えとしてある程度の成績は期待できそうだ。
ここまで紹介した選手は全員が投手で、一方の野手は苦しんでいる選手が目立つ。まず大きな誤算となっているのが広島のレイノルズとシャイナーの2人だ。ともにオープン戦では1割台と苦しみ、開幕2試合目には揃って負傷。そのまま登録抹消となり、いまだに実戦復帰を果たすことができていない。チームはここまでセ・リーグでワーストの得点(31)、ホームラン数(2)となっているが、この2人の離脱が長引くようであればシーズン途中の新外国人野手獲得も検討する必要がありそうだ。
パ・リーグでは期待の大きかった日本ハムのレイエスとスティーブンソンの2人も低調なスタートとなっている。レイエスは開幕戦でいきなり来日第1号のホームランを放ったものの、それ以降は10試合でわずか1安打。打率は.100と不振を極めている。11試合で14三振と、懸念されていたミート力の低さが如実に表れている状況だ。