AERA 2024年4月1日号より

 現場として、なぜ有料化を望むのか。最大の理由は「救急車の不適正利用があまりにも多すぎるからだ」と話す。

「毎日深夜に『顔のほてり』を訴えて呼ぶ常習の方もいれば、酩酊(めいてい)して動けなくて呼ぶ方、搬送希望はないけど血圧などを測ってほしくて呼ぶ方など、挙げればキリがありません」

 有料化で不適正利用は劇的に改善するのではと男性は言う。

「日本の救急車は税金で賄われています。安易に要請する人がいる現状は、皆で大切に使うべき税金なのに不公平です」

(編集部・小長光哲郎)

AERA 2024年4月1日号より抜粋

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小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

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