愛子さまは、2006年(平成18年)4月11日の学習院幼稚園入園から18年間を学習院で過ごされた。高等科までの友人に加え、大学入学後の友人が増えたことは、愛子さまにとって大切なことだったのではないかとつげ氏はいう。
「高校までのご友人は長い間顔なじみの方がほとんどだと思います。一方、大学からはたくさんの方が入学され、地方出身の方もいます。さまざまな地方の話題などを聞いて、愛子さまの視野や価値観が広がったのではないかと思いました。
幼稚園からエスカレーター式に大学まできましたから、それまでの顔なじみの人だけではなく、さまざまな価値観を持った人々と出会い、交流することは、大学で経験した価値あることのひとつだったのではと思います」
確かに愛子さまにとって「直に話をして笑い合う」友人はかけがえのないものだろう。
天皇陛下は学食で知らない人と
愛子さまの父である天皇陛下は、愛子さまと同じ学習院大学文学部出身。卒業のときに話されたことをつげ氏は思い出すという。
「天皇陛下(当時、皇太子殿下)は学習院大学卒業に際して記者会見を行いましたが、そこで、いろんなタイプの人と知り合うことができたことは非常に学生生活として良かった、と振り返られています。
また、キャンパス内の学食で全然知らない人と隣に座って知り合いになり、とても楽しかったと話されたこともあり、大学入学後にそのような状況を初めて経験され、枠を超えていろいろな方と交流されたようです。
愛子さまも同様にいろいろな方と交流してコミュニケーション能力を高めていかれたのではないかと思います」
愛子さまの卒業に際しての文書回答で、もう1点、つげ氏が注目したのは、愛子さまの卒論の取り組みに対する話だ。愛子さまはこう回答されている。
「調べる資料や範囲が膨大で、一つのことを調べていると、次から次へと調べなければならない事柄が出てきてなかなか終わらず、特に締切りが近づいた昨年末は、気が遠くなるような毎日を過ごしておりました」(卒業に際しての文書回答より抜粋)