「違法だとは知らなかった」の真実味
アメリカでは、スポーツ賭博は50の州のうち38州で合法で、違法としている州は少数派だ。カリフォルニアはリベラルで進歩的な州として知られており、ブラックジャックなど他のギャンブルは認められている。なぜかスポーツ賭博は違法となっているが、そんなカリフォルニア州でさえも、「法律上は違法」なスポーツ賭博を気軽に楽しむムードがあるという。
「今、アメリカでは、『マーチ・マッドネス(3月の熱狂)』と呼ばれる、全米大学体育協会主催のバスケットボールトーナメントが開かれています。日本の甲子園のように国民が一体となって盛り上がるのですが、みんな当たり前のように、家族や友達同士でお金をかけて観戦しています。誰かが傷つくわけでも、健康に害があるわけでもないので、スポーツ賭博が悪いことという認識を持っている人はあまりいないですね」
そういう意味では、水原氏が「このギャンブルが違法だと知らなかった」とコメントしていることについて、木村弁護士は「知らなかったはずがないとは言いきれない」と受け止めている。
一方で水原氏には、「大谷選手から資金を盗んだのでは?」という疑惑もある。米スポーツ専門チャンネル・ESPNは、大谷選手の口座から少なくとも約450万ドル(約6億8000万円)の資金がブックメーカーに流出していたことについて、「ギャンブルで多額の借金を抱えた水原氏が、大谷選手に借金の返済を依頼した」と報じているが、大谷選手の代理人は「翔平が大規模な窃盗の被害に遭っていることが判明した」という声明を出している。