この調査結果は、自民の票が激減し、野党の票に上積みされ、二重の意味で与野党の差が縮まる効果が生じることを意味する。

 維新の勢いが止まった今、維新との選挙協力がなくても、リベラル勢力が結集すれば、自民と維新に競り勝つ選挙区が数多く出てくるはずだ。

 これまで政権交代は夢のまた夢などと諦めていた国民にとって、今最も必要なことは、政権交代の可能性がこれまでになく高まっていることを明確に認識することだ。

 一方、野党第一党の立憲民主党に求められることは、第一に、自らの能力に自信を持つこと。第二に、「批判だけ」という批判を恐れぬ勇気を持ち、政治改革について安易な妥協をしないこと。そして、何よりも大事なのは、国民を信じること、である。

 強い気持ちでこれを貫徹すれば、政権交代は決して夢ではない。

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古賀茂明

古賀茂明

古賀茂明(こが・しげあき)/古賀茂明政策ラボ代表、「改革はするが戦争はしない」フォーラム4提唱者。1955年、長崎県生まれ。東大法学部卒。元経済産業省の改革派官僚。産業再生機構執行役員、内閣審議官などを経て2011年退官。近著は『分断と凋落の日本』(日刊現代)など

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