森下もシーズン序盤はなかなか結果が出なかったものの、夏場以降に調子を上げると94試合の出場で10本塁打、41打点と結果を残した。豪快なフルスイングが魅力で、外野手としての能力も高い。今年はクリーンアップ定着に期待だ。大学卒の野手では村松開人(中日)、蛭間拓哉(西武)、友杉篤輝(ロッテ)、奈良間大己(日本ハム)の4人も一軍で40本以上のヒットを放っており、今年はレギュラー争いに加わる可能性は高い。
こうして見てみると、高校時代に高く評価された選手で順調なのは小園だけということがよく分かる。根尾が投手として成長を見せ、藤原もレギュラー獲得が見えてきたが、当初の高い期待を考えるとまだまだという印象が強い。また吉田はオフにトレードでオリックスに移籍し、そのオリックスに所属している太田も怪我が多く二軍暮らしが長くなっている。年齢的にもそろそろ中堅に差し掛かっているだけに、彼らにとっては今年が極めて重要なシーズンとなることは間違いないだろう。(文・西尾典文)
西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。