pecoさん/撮影:上田泰世(写真映像部)

世界を変えるなんて壮大すぎるけど…

――pecoさんにとって、自分らしく生きる上での勇気をもらえる人はいますか?

 人ではないんですけど、アメリカの高校を舞台にした「glee」っていうドラマは、めちゃくちゃハッとさせられます。その学校のグリークラブ(※合唱団)に集まる生徒たちは人種がバラバラで、ゲイの子に失読症の子、とんでもなく口が悪いダウン症の子もいて、そんな中でお互いに違いを認めあっていくんです。

 学校内では人種や性別の差別があって、一番ダサくて底辺のクラブとされているグリークラブの生徒たちは、廊下を歩くたびに他の生徒からジュースをかけられたりするんですけど、「へこたれたら相手の思うつぼ」「でも仕返ししたら、相手と同じレベル」なんて励ましあって、乗り越えていく。

 世界を変えるなんて壮大すぎるし100年かかるかもしれないけど、この現実にどう立ち向かっていけばいいのかを学んで実行することは、今すぐ踏み出せる一歩なのかなと思っています。

(AERA dot.編集部・大谷百合絵)

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