pecoさん/撮影:上田泰世(写真映像部)

 3月8日は、女性の権利について考える「国際女性デー」。私たちがより自由に生きるためのヒントを探るべく、「自分らしい生き方」を発信し続けるタレントのpecoさんにインタビューを行った。AERA dot.の連載で、シングルマザーとして仕事と子育てに邁進する様子を綴っているpecoさん。母親の大変さを痛感する日々の中、よりよい世界を願って、いつも息子に伝えている“メッセージ”があるという。

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――ryuchellさんとの結婚後、妊娠・出産を機に子育てに専念していた時期がありましたが、当時、仕事から離れることを決めた理由は何ですか?

 私のお母さんが専業主婦だったんです。家に帰って誰かに出迎えてもらえるのはうれしかったから、私も基本的にはそうしたいなと思いました。あとは単純に、お仕事と子育てを両立できる気がしなかったのもあります。

 女性だから主婦になったわけではないんです。たまたま私が1秒たりとも子どもの成長を見逃したくないと思うタイプで、ryuchellがお仕事をいっぱい頑張りたいと思うタイプだったから、結果的に私が息子とお家で過ごすスタイルになりました。

 息子が3歳になってインターナショナルスクールに通いはじめると、平日の日中は時間ができたので、ちょこちょことお仕事を再開しはじめました。そして去年、ryuchellが亡くなって、私が家計を支えなければいけなくなったので、以前よりもお仕事のペースを上げています。
 

――今、子育てと仕事の両立には苦労されていますか?

 お仕事はなるべく息子のお迎えの時間までに入れていて、長くても6時間くらいなんですけど、息子を迎えに行って、家に帰ってご飯を作って、お風呂に入れて寝かしつけて、その後に朝できなかった家事をやっていると、あまりの時間のなさに「いーーーっ!!」ってなります(笑)。「ああ食器洗えてない」「家汚っ!」「でももうこんな時間や、はよ寝な……」みたいな。
 

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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