「真面目に働けば、自分たちは親世代よりも豊かになれる。自分たちの子どもにはより豊かな生活を与えられる」という「夢」が、高度経済成長期以降の日本国民の原動力となっていたのです。
しかしそのバブル経済も終焉し、迎えた平成・令和の時代、人々は生活の豊かな成長を実感できなくなっていきました。とりあえず食うに困らない職はあるかもしれないし、住居や洋服、家電製品やスマホもある。しかし給料は一向に上がらず、非正規社員となった若者たちはキャリアアップも望めず、人生の向上を実感もできなければ、夢も描けなくなっていったのです。
生活にも、人生にも、キャリアにも、楽観的な夢や向上への期待を抱けなくなっていった日本人が、結婚生活にだけ夢を見いだせるわけがありません。むしろ「自分ひとりならどうにか生きていけるが、妻子を養うまでの給料は望めない」と多くの男性は冷静に見極めるようになり、女性も「結婚で一発逆転を狙えないなら、別に結婚しなくてもいい」と判断するようになります。
でもそれは、「結婚」に「愛情」を求めるのではなく、むしろより重要なファクターとして「経済的安定」を望むようになった結果の、日本特有の問題でもあるわけです。それは、韓国や中国などの東アジア諸国にも広がる兆しがあります。