放送作家の鈴木おさむさん

 鈴木おさむさんが、今を生きる同世代の方々におくる連載『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は、終わり方ついて。

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 川崎の幼なじみを中心に結成された8人組のヒップホップクルー・BADHOPが先日、2月19日の東京ドーム公演を持って解散した。

 日本のHIPHOPアーティストとして東京ドーム公演は初となる。

 今年の1月から僕が企画構成し、ABEMAで約2カ月にわたり配信されていた番組が「BAD HOPの1000万 1週間生活」という番組だ。

 BADHOPに1000万円を渡して、1週間共同生活をしてもらい、1000万円を使いきってもらうというすごい企画だ。

 実は4年前にBADHOP側にABEMAを通じてこの企画を出していたのだが、昨年の秋ごろ、知人を通じてメンバーに会う機会があり、そこでyzerrが、僕が出した企画を覚えていてくれて、解散するからあの企画をやりたいと言ってくれたのだ。

ただかなり予算がかかる。ABEMAの藤田晋社長に直接このことを伝えたら「やりましょう」の一言で実現した。

1週間、合コンから始まり、カートにスカイダイビング、昔通っていた保育園に行ったり、ドッキリも二つ同時進行でやったり、まあ、いろんなことをやった。

 その中で、メンバーのTーPablowとTiji Jojoが、2人で韓国に行き、カジノで約300万円を賭けるという企画があった。

 だが、行ってたった40分で300万円すってしまったのだ。

 1000万円から一気に消えていった300万円。翌日帰ってきた2人はとても悔しそう。とくにTーPablowは「絶対に勝てた」と、ギャンブルに負けた人の定番台詞を言っていたのだが、そのあとに衝撃の発言をした。「実は韓国行きのチケット、取ってきちゃったんだよね」と。

 え? どういうこと? 1週間の撮影は続いてるのに? なんで?

 あまりに悔しすぎて勝手に1人で行くチケットを取ってしまったのだ。

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鈴木おさむ

鈴木おさむ

鈴木おさむ(すずき・おさむ)/放送作家。1972年生まれ。19歳で放送作家デビュー。映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。

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