上田ケンジさん(撮影/写真映像部・高野楓菜)

――SNSでも拡散されていましたね。

小泉「そうですね。私、SNSの使い方をぜんぜんわかってなかったんですよ。BTSのファンになってから、ライブの動画撮影を許可しているアーティストがたくさんいることを知って。それ以来、私も1~2曲は撮影OKにしてますね」

上田「日本のアーティストは撮影NGが多いよね」

小泉「そういうことも含めて自由にやりたかったんですよね。事務所を辞めたのも、“自分の責任でやれる状態にしたら、いろんなことが始まるだろうな”と思ったから。上田さんも自分でレーベルや事務所をやっているので、話が早いんですよ」

上田「もちろん関わってくれる人たちには相談しますけど、“これをやりたいんだけど、どうかな?”とテーブルに乗せることはできますからね」

小泉「俳優もミュージシャンも独立する方が増えてますよね。独立系の方たちとの仕事は風通しがいい気がします。発想も行動も自由で楽しいです」

上田「そうやって面白いことが広がっていくといいよね。音楽業界もそうで、メジャーレーベルから離れたシンガーが集合体を作って活動を続けていたり」

小泉「個として動けるようになれば、いろんな集合体が作れますからね。そういう動きは今後も増えていくと思います」

――3月からは黒同盟の全国ツアーも。小泉さんのなかで現在の歌へのモチベーションは?

小泉「2022年のツアーの前はかなりブランクがあったし、不安もあったんですけど、いざステージに立ったらすぐに思い出しました。黒猫同盟のツアーは小さい会場も回るんですけど、私は90年代からクラブやライブハウスでもやってたんですよ」

上田「黒猫同盟の場合は、アコースティック編成でもやれるからね」

小泉「小編成で何ができるかを試せるのも楽しくて。私はいきなり“この曲をやりたい”って言いだしたりするんですよ(笑)」

上田「優秀なミュージシャンたちが手伝ってくれるので、大丈夫です(笑)」

小泉「違う楽器を持ってきてくれたり、いろんな提案もしてくれて。嫌なことが一つも起きない、幸せな現場ですね」

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今後の活動は?