天皇陛下は2月23日、64歳の誕生日を迎えられる。元日に起きた能登半島地震で取りやめになった一般参賀も予定され、新型コロナ対策の抽選もなく、広く国民から祝賀を受けるという。天皇陛下とご一家の「あのとき」を振り返る(この記事は「AERA dot.」に2023年11月10日に掲載された記事の再配信です。肩書や年齢等は当時のもの)。
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11月2日に東京・赤坂御苑で催された秋の園遊会で、招待された漫才師の西川きよしさんと言葉を交わした天皇陛下と皇后雅子さま。話題の一つが、西川さんが出演していたNHKの連続テレビ小説「マッサン」だった。皇室の逸話では、テレビの話題が登場することが少なくない。主人公の少女が「だまされるのではないか」と心配した天皇もいるのだ。
「『マッサン』に出ておられましたね」
天皇陛下からそう話を振られた西川さんは、驚いたようだ。
「マッサン」はニッカウヰスキーの創業者、竹鶴政孝氏をモデルに、2014~15年に放送されたNHKのテレビドラマ。西川さんは酒造会社の社長役で、ウィスキーの本場であるスコットランドへ留学するよう主人公を後押しする役柄だった。
陛下はその役どころも把握していたといい、西川さんは、
「びっくりいたしました。想像もしてないようなことが返ってくると。まるで相棒に突っ込まれているように。言葉のキャッチボールが」
そうやり取りを振り返り、
「漫才やっていたわりには、今日は息も間も悪かったです」
と、自分へのツッコミも忘れなかった。
また、西川さんには皇后雅子さまも、こう声をかけた。
「小さな頃からいつもテレビを拝見しておりました」
雅子さまは、結婚するまで民間人として生活していたのだから不思議ではないが、とはいえ皇室のメンバーも意外にテレビドラマの話題に通じていることに驚かされる。