がん治療と就労の両立支援も進んできた。がんサバイバーだからこその知恵を生かす活動も(写真:gettyimages)
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 お金の問題は、がんと切り離せない。治療費でどんどんお金が出ていく一方で、休職や退職で入ってくるお金が減少する。どう家計をやりくりすればいいのか。AERA 2024年2月19日号より。

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 がんになり、支出が増え、収入が減った時、家計をどのように見直すべきか? 看護師経験があるファイナンシャルプランナーの黒田ちはるさんは「減らしてはダメな支出がある」と指摘。

「今のがんの治療は高額で長期化。高額療養費制度を利用しても、数年間治療が続くとなると収入が減った中で毎月治療費を支払うのは厳しい。そこで患者さんがまず行うのは手をつけやすい食費や光熱費の削減。しかし、短期間では可能でも長期間となると無理が出てきます」

 支出は大きく分けて2種類ある。変動費と固定費で、食費や光熱費は変動費に当たる。固定費は、住宅ローンや教育費だ。変動費は生活に直結するため減らすと治療や生活の意欲減退にも繋がる。がんを患った体に、切り詰めた食事やエアコンの節約はこたえる。それに対し、固定費は額が大きい分、見直せば支出のサイズダウンも大きい。

「教育費の見直し、というと躊躇の声が上がります。教育費は学習費(学校の授業料など)と学習費以外があり、多くかかっているのは学習費以外です。教育方針を夫婦で話し合い、もしお子さんが大きければ、将来設計を聞きながら奨学金についても検討する。子どもに“借金”を背負わせたくないという親心も理解できますが、教育費を頑張り、しかし治療が長期化して老後の資金が足りなくなり、結果、就職したお子さんに援助を受けなくてはならない、というケースもあるのです」

がんの同僚へ声かけは

 同僚や部下ががんになり、なんて言葉をかけたらいいのか悩んでいる人へ。2004年、37歳の時に乳がんと診断された自身の経験から、働き盛り世代のがん患者を支援する「CSRプロジェクト」をスタート、代表を務める桜井なおみさんの言葉が参考になる。

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