偶然出くわした撮影現場で「女優デビュー」
そんなとき、地元である映画の撮影現場に出くわした。これが瀧内さんの心を「ざわつかせた」。
「実習先から、自転車で帰っているときに、たまたま撮影現場を見かけて。スタッフの方に聞いたら、中学生時代に大好きだった漫画の実写映画を撮っていると言うんです。富山で撮影に遭遇することってまずないですし、しかもそれが自分の好きな漫画の実写っていうのに興奮してしまって。エキストラを募集しているというので、調べてすぐに応募しました」
エキストラに応募をした瀧内さんは、実習が休みの週末に撮影に参加した。これが、瀧内さんの“女優デビュー”となった。
「『就活のシーンなのでスーツを着てきてください』と連絡が来ました。現場に行くと、助監督さんにシーンの説明やどういった面持ちでいればいいのかとか、演出指導を受けるんです。もうそれだけでワクワクしてきて。いざ撮影が始まると、『私、あの漫画の世界の中に入ってる!』ってその感動たるやすごかったです」
撮影に参加した映画は劇場で見たという。
「しっかり映ってましたね(笑)。レールを敷いて数人を順番に撮っていって、最後に主人公で終わるっていうシーンなんですけど、その初めに出ているのが私です。いつか誰か見つけてくれないかな(笑)」
エキストラとして出演した帰りにすぐさまオーディション雑誌を購入し、初めに目に入った事務所に応募した。これを機に本格的に女優の道を歩み始めた瀧内さんだが、なんと、それから半年で映画「グレイトフルデッド」で笹野高史さんとダブル主演を務めることになる。