週刊文春で報じられた松本人志さんの性加害疑惑。松本さんは当面の間、芸能活動を休止するとしており、出演するレギュラー番組などでは松本さん不在での収録をしている。一方、「大阪・関西万博」で務めているアンバサダーの進退については、本人や吉本興業からは正式には出ていない。吉本興業と大阪府、市との長年の関係も影響しているようだ。
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松本さんがレギュラーを務めるTBSのバラエティー番組「水曜日のダウンタウン」は、20日の収録を松本さんがいない形で行ったという。
「松本さんのスキャンダル後、初の収録で、相方の浜田さんがMCでマイクを握るなか、普段とは違い、張り詰めた雰囲気での収録となりました。面白い収録ができたとは思いますが、何か物足りない感じも私はしました。テレビにとって松本さんの存在の大きさを改めて実感しました。反対に今回の疑惑がいかに難しい問題なのかも痛感しています」
と番組関係者は複雑な表情だった。
番組関係者とは違って、表情が険しいのは大阪市の幹部だ。
「いや、本当に困ったもんですわ。苦情はけっこうな数、来ています」
大阪府と吉本興業の強固な関係
大阪府の吉村洋文知事が大阪市長時代の2017年11月、市と吉本興業は、
<「笑い」を通じた地域の活性化や、「わかりやすく伝える力」による市民サービスの向上など、大阪の市域の「元気」をめざした連携の取り組みを推進します>
として包括連携協定を結んだ。
また、大阪府とも吉本興業は強固な結びつきがあり、府立上方演芸資料館「ワッハ上方」は吉本興業所有のビルに設置され、指定管理者として運営していた時代もあった。
さらに、「魅力発信事業者」として大阪府から、年間500万円で業務を落札している。大阪府のホームページを検索すると、毎年秋に開催される御堂筋オータムパーティーでは、2016~23年は毎年、吉本興業が他企業との共同でイベント事業を落札した。注目は25年4月開幕の「大阪・関西万博」だ。