「プレバイオティクス」で効果が倍増

 乳酸菌やビフィズス菌などの、腸内環境を整えてくれる生きた微生物(善玉菌)を「プロバイオティクス」といいます。

 それらを食べることで腸内の善玉菌が増え、悪玉菌を減らしてくれます。

 一方で、オリゴ糖や食物繊維など、腸の中で善玉菌のエサとなり、善玉菌を育ててくれる栄養素を「プレバイオティクス」といいます。

 そして、最近になって注目されはじめているのが、この2つを同時に体に取り入れる「シンバイオティクス」という考え方です。

 善玉菌と同時にそのエサも腸に放りこむわけですから、非常に理にかなった考え方ですし、実際に医療の現場でも用いられています。

 この「シンバイオティクス」をぜひ、ご家庭でも取り入れてみましょう。

ヨーグルトに乾物やドライフルーツをプラス

 たとえば、「乾物ヨーグルト」。

 切り干し大根や干ししいたけなどは食物繊維が豊富だし、水で戻すと流れ出てしまうビタミンBなども、ヨーグルトで戻せば残さずとることができます。

 乾物がまんべんなくまざる量のヨーグルトとまぜて、一晩冷蔵庫で寝かせて翌日の夕食にとれば、ヨーグルトダイエットにもなります。

 乾物のかわりにドライフルーツもいいですね。ヨーグルトの水分でやわらかくなると栄養吸収率も上がるし、ドライフルーツにはオリゴ糖もふくまれます。

ヨーグルトは「脳」にも良い食材

 牛乳から作るヨーグルトは、発酵の過程でたんぱく質がより吸収されやすくなっているため、効率的にアミノ酸を体に取り入れることができます。

 また、脳腸相関(のうちょうそうかん)といって、腸と脳はお互いに影響をおよぼし合っています。ヨーグルトで腸内環境をよくすると、脳にもいい影響をあたえ、認知症リスクを少し減らし、よい睡眠をつくってくれることがあります。