1月26日、第96回センバツ高校野球大会の出場校が発表される。今大会から21世紀枠による出場校が3校から2校に減少し、一般選考による出場校も東北と東海が1枠増加、中国と四国の比較枠が1枠減少して両地区2校ずつになることが発表されている。
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そしてそれ以上に大きい変更が使用できる金属バットの基準が変更になるという点だ。2019年夏の甲子園では岡山学芸館の投手の顔面にライナーが直撃して頬骨を骨折するということもあり、安全性の点から従来のバットよりも飛距離、打球速度ともにかなり低下する見込みという。11月の明治神宮大会では北海(北海道)が新基準のバットを使って試合に臨んだが、9回まで3安打、無得点と打線がつながらず、延長10回タイブレークの末に1対2で作新学院(栃木)に敗れている。
この試合以外にも新基準のバットを使用して行われた高校野球の練習試合を何試合も見たが、芯を外れると全く打球が飛ばず、またホームランかと思われた打球がフェンスの手前までしか届かないというシーンもよく見られた。センバツ高校野球はただでさえ春先と言うことで打者の仕上がりが遅く、好投手のいるチームが有利と言われているだけに、新基準のバット導入でさらにロースコアの試合が増えそうだ。
そうなると例年以上に複数の力のある投手を揃えるチームが有利になってくる可能性が高い。センバツの前哨戦と言われる明治神宮大会で優勝を果たした星稜(石川)はサウスポーの佐宗翼(2年)、140キロ右腕の道本想(1年)の2人が両輪となり、ともに安定感があるだけにセンバツでもやはり優勝候補の一角となりそうだ。また惜しくも決勝で星稜に敗れた作新学院もプロ注目の大型右腕・小川哲平(2年)が故障から復活し、秋は安定感のある投球を見せていただけに、2番手以降の投手が整備できれば上位進出の可能性は高いだろう。
ただ投手陣の質、量という意味で頭一つ抜けている印象を受けるのがやはり大阪桐蔭(大阪)だ。明治神宮大会では本調子ではなかったものの、エースの平嶋桂知(2年)はコンスタントに140キロ台中盤をマークするスピードがあり、カットボールなど変化球のレベルも高い。