75日線は大体この3カ月間の値動きを映す。過去の値動きも必ずチェックするようにしよう。株価が高い水準で買うと、配当利回りが高くても、株価の下落リスクが高くなる。

 投資の初心者にとって、いきなり個別株に投資するのはリスクが大きいとの指摘もある。そこでファイナンシャルプランナー(FP)で生活設計塾クルー代表の目黒政明さんは、高配当銘柄を組み込んだ投信や上場投資信託(ETF)を提案する。

「投信やETFなら、高めの配当金というメリットが見込めるのと同時に、個別銘柄への投資というリスクを分散する効果が期待できます」

4%前後の分配金利回りが期待できる

 個別株に投資する場合、株価の値上がりで得をする可能性がある一方、値下がりによって配当を上回る損失が生じるリスクも高くなる。複数の株式で運用する投信なら、そのリスクを一定程度減らすことができる。藤ノ井さんは続ける。

「確かに、複数の銘柄で運用するので配当利回りもその分ならされ、信託報酬などのコストもかかってしまいます。それでも、4%前後の分配金利回りが期待できる商品があります。高配当銘柄はもともと、良くも悪くも業績が安定した企業が多い。配当などの『インカムゲイン』を志向する投資家に向いていると思います」

 このうち代表的なものが、三菱UFLアセットマネジメントの「日経平均高配当利回り株ファンド」と、野村アセットマネジメントの「NF・日経高配当50ETF」という。分配金がもらえるタイミングは異なるが、どちらもファンド全体の平均や連動対象となる指数の利回りは4%前後(11月末時点)。基準価額も、足元では株式市場全体の上昇などを受けて過去1年前や3年前に比べ大きく値上がりしている。

 配当などの定期収入を期待するにも、どんなタイミングでいくらほしいかといった戦略や事情によって大きく変わってくる。じっくりと作戦を立ててみよう。

(AERAdot.編集部・池田正史)

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