なかでも注目されるのは、キックバックの金額がベスト3とも言われている大野泰正参院議員、谷川弥一衆院議員、そして池田佳隆衆院議員の3人だ。
池田氏はすでに5年間で4千万円以上のキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していない疑いがある。12月に入り、事件化が濃厚になると、3200万円分を政治資金収支報告書に訂正する届けを出している。
「池田氏と政治の話はほとんどした記憶がない。年中、自分と派閥のパーティーのことばかり考えているようだった」
と話すのは、池田氏の地盤である愛知3区の支援者Aさん。スマートフォンを取り出し、
<次回の派閥のパーティー、前回同様の数でOKでしょうか>
と池田氏から送られてきたメールを見せてくれた。
決めぜりふは「安倍首相とツーショットが撮れるかも」
池田氏は家業の化学薬品会社を引き継ぎ、日本青年会議所(JC)でも熱心に活動し、2006年には会頭を務めた。その後、池田氏は自民党の公認を得る。そして愛知3区から出馬し、12年に初当選。安倍晋三元首相の長期政権時代に誕生し、不祥事などが相次いだ“魔の4回生”とも呼ばれる「世代」だ。
Aさんがこう話す。
「池田氏から問題になっている派閥のパーティー券を何度も買いました。お決まりが『安倍首相とツーショットが撮れるかも』でした。実際は安倍元首相との写真なんて無理ですよ。池田氏の政治資金収支報告書を見たことはないが、私が支払ったパーティー券代が書かれていないのなら嫌な感じです」
Aさんによると、池田氏はAさんに対して、派閥のパーティー券を売ってくれたらキックバックするとの提案をしたことがあるという。