取り扱い薬局リスト(※4)を確認したところ、東京都では5つの薬局がこの試験販売の調査に参加していることがわかりました。
しかし、薬局の住所をよく見てみると、台東区や荒川区(2つ)、東大和市、立川市と、オフィス街の多く存在する場所や、利便性のいいところとは言えなさそうな印象です。
避妊に失敗してから3日以内の内服という制限に加えて、研究への同意や事前の薬局への電話での確認が必要となると、薬局で緊急避妊薬の処方を希望するよりも、勤務先や通勤途中にある医療機関を受診して処方してもらう方が、楽なように感じてしまうのは、私だけなのでしょうか。
「意図しない妊娠のリスクを抱えた全ての女性は、緊急避妊薬にアクセスする権利がある」として、世界保健機関(WHO)が「緊急避妊薬の複数の入手手段の確保」を各国に勧告してから、すでに5年が経過しています。
都内(日本)の駅ナカクリニックに勤務していた時、「仕事のない休日や、勤務後に受信できる夜遅くまで診療しているクリニックを探した」という声が多く聞かれたほか、「避妊はしていたけれど、避妊に失敗してしまった」「コンドームをちゃんと使えていたか不安に思って……」という声をよく聞きました。
その度に、「緊急避妊薬を薬局やドラッグストアで購入できたら、必要とする女性にもっと届きやすくなるに違いない」と、何度も思ったことを覚えています。
医療従事者の一人として、そして一人の女性として、試験販売が終了次第、緊急避妊薬を処方箋なしに販売する一般販売について、検討が始まることを切に願っています。
参照URL
※1https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20230627b.html
※2https://www.pharmacy-ec-trial.jp/
※3https://www.pharmacy-ec-trial.jp/
※4https://www.pharmacy-ec-trial.jp/pharmacy/