そこで今回、医師による処方箋がなくても、緊急避妊薬を適正に販売できるかを検証することを目的とした試験販売が始まったというわけです。
具体的には、薬局に対して、すべての緊急避妊薬の購入者に薬の説明や指導ができたか、などの販売状況を調べるほか、購入者に対しては、同意が得られた場合のみにおいて、避妊の結果や妊娠検査実施の有無などを調べ、産婦人科医院に対しては、緊急避妊薬の購入者のフォローアップの状況などを調べる予定だといいます。
研究参加の手順のほか、販売価格は7000円から9000円程度で購入者負担になること、試験販売されている緊急避妊薬を購入できるのは、研究参加に同意した16歳以上の女性(本人)に限られており、16歳以上18歳未満の人は保護者の同意が必要(※2)となることなどが、丁寧に記載されています。
入手するまでにやることがたくさん
ここで、「避妊していたけれど、避妊に失敗してしまった」ため、緊急避妊薬が必要になったとしましょう。
公益社団法人日本薬剤師会による専門サイト「緊急避妊薬一部薬局で試験販売information(※3)」によると、試験販売されている緊急避妊薬を希望する場合、まずは、この研究について理解する必要があります。
研究参加の手順や緊急避妊薬内服に関する留意事項などを理解したことが確認されれば、取り扱い薬局リストを閲覧できるという仕組みです。
取り扱い薬局リストから訪問する薬局を選んだら、事前に薬局に必ず電話をし、在庫の確認や値段、訪問時間を相談しなければなりません。電話でそれらの事項を確認した後、薬局を訪問。薬剤師による面談を受け、緊急避妊薬に関する説明と同意の後、購入して薬剤師の目の前で服用することになります。