近年、苦戦が目立つ外国人選手。今年もリリーフでは活躍した投手はそれなりにいたものの、規定投球回数に到達した外国人投手は1人もおらず、野手についても規定打席に到達して打率10位以内にランクインしたのはサンタナ(ヤクルト)だけだった。若い選手は日本で活躍してアメリカに戻るケースも目立ち、逆に実績があっても力が落ちている選手は日本でも活躍が難しくなっているのが現状だろう。
そうなると俄然注目が集まってくるのが、日本でそれなりの成績を残した中堅選手たちだ。今年もロッテが昨年まで巨人でプレーしていたメルセデスとポランコを獲得し、ポランコは打率こそ低かったもののホームラン王(ソフトバンク・近藤健介、楽天・浅村栄斗と並んで)に輝いている。今回は彼らのように所属チームから退団となることが濃厚で、他球団で活躍の余地がある選手を探ってみたいと思う。
まだ正式に退団は決まっていないものの、他球団と交渉が可能になった時に注目を集めそうなのがDeNAのエスコバーとソトだ。エスコバーは昨年まで5年連続で50試合以上に登板。今年は開幕から調子が上がらず、来日以来最低となる40試合の登板で防御率も4.55という成績に終わったが、夏場以降は復調し、9月は9試合に登板して防御率0.00と結果を残している。150キロ台中盤のストレートは威力があり、貴重な左の中継ぎ候補として人気になる可能性は高い。
一方のソトも来日していきなり2年連続でホームラン王に輝いており、日本での実績は申し分ない。今年は来日以来最低の14本塁打に終わったが、左足を骨折しながらプレーしていたことを明かしており、状態が万全であればまだまだ戦力となることも期待できる。条件次第では獲得したいと考える球団が出てきてもおかしくはないだろう。
同じセ・リーグの打者で面白いのがマクブルーム(広島)だ。今年はなかなか調子が上がらず、二軍暮らしが長かったものの、来日1年目の昨年は4番を任されて17本塁打、74打点をマークしている。外国人選手にありがちなタイミングをとる時の動きの大きさがなく、好調時はしっかりボールを見極めることができており、選球眼の良さも光る。
性格的にも真面目と言われており、積極的に日本の野球に対応しようという姿勢も感じられた。来季については正式に発表はないものの退団が濃厚と見られている。ただ2年間日本でプレーした経験は大きなプラスであり、貴重な右の長距離打者だけに、まだまだ活躍の余地はあるのではないだろうか。