長尾和宏医師(写真左)と医療法人社団悠翔会理事長・診療部長の佐々木淳医師(同右)
写真/上田泰世(写真映像部)
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国内に24の診療拠点を持ち、非常勤含め約120人の医師が約8000人の在宅患者を24時間体制で診る医療法人社団悠翔会。理事長の佐々木淳医師は、たまたまアルバイトで在宅医療に触れたことをきっかけにこの世界に飛び込み、患者と家族の生活と人生観を大切にする医療を追求し続けてきた。

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好評発売中の週刊朝日ムック『さいごまで自宅で診てくれるいいお医者さん2024年版 在宅医療ガイド』では、そんな佐々木医師に、ベストセラー『「平穏死」10の条件』『痛くない死に方』などの著者で自らも28年間在宅医療に取り組んできた長尾和宏医師がインタビュー。これまでの取り組みと日本の在宅医療の現状について聞いた。前編・後編にわけてお届けする。

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長尾和宏医師(以下、長尾) 佐々木先生と初めてお会いしたのは10年ほど前、とあるシンポジウムでした。その時に議論を交わして「こういう頼もしい先生が出てきたんだなぁ」と思い、それ以来ずっと注目していましたよ。

佐々木淳医師(以下、佐々木) 長尾先生は、当時から超有名人だったので(笑)あの時は緊張していましたが、さまざまな問題に関してつねに学会より数年先をいく発言をされている先生という印象でしたね。

医師になって9年目 経験ゼロからのスタート

長尾 私は28年間、尼崎市で在宅医療に携わってきましたが、今年6月に定年退職して今はフリーランスです。佐々木先生が在宅医療に取り組み始めたきっかけは何だったのですか?

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大学院に退学届けを出し、在宅療養支援診療所を開設