WBCで打撃練習を見ながらダルビッシュ有と話す

 セリーグ球団の編成担当は、山川の動向についてこう分析する。

「移籍するとなればソフトバンクでしょう。他球団は金銭面で太刀打ちできない。ウォーカーを獲得しましたが、1年を通じて調子が良いとも限らない。山川を指名打者で起用するオプションが考えられる。近年は故障が目立つのでコンディションに神経を使いますし、指名打者制がないセリーグは合わないのでは」

 山川が他球団流出となれば、西武にとって大きな痛手だ。5位に低迷した今季はリーグワーストの435得点。チーム本塁打数は90本とリーグ最少で、40歳のベテラン・中村剛也の17本塁打がチーム最多だった。

 西武ファンの会社員男性(28)は、「山川には残ってもらいたいですよ。替えの利かない選手ですから…。投手力はリーグ屈指なので、打線が機能すれば優勝争いに食い込める力を持っている。FAするにしても西武で1年間プレーした後でも遅くないのでは」と来季の残留を望む。

 スポーツ紙報道によると、西武は山川サイドに単年契約をすでに提示しているという。単年契約をシビアに感じる向きもあるが、スポーツ紙記者は「内情は違う」と語る。

「西武の優しさだと思います。今オフは大幅減俸が避けられないなか、複数年契約になると年俸が抑えられる。球団にとってはメリットかもしれないが、山川本人にとっては難しい選択になる。それなら単年契約で来季はプレーしてもらい、活躍した後に好条件の複数年契約を提示した方が、双方にわだかまりがない。FA権を行使して他球団に移籍するならば仕方ないというスタンスでしょう」

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