国債はいくら発行しても最後は政府には通貨発行権があるから心配はいらないとか、国債は政府の債務だが国民の資産だから足せばゼロだとか、日銀は政府の子会社みたいなものだから両者を合わせてみれば、国債のネット(純債務)の残高は半分になるとか、色々な説がまことしやかに主張されているが、そんな理屈は世界では全く通用しない。日本のバカな政治家が叫んでいるだけだ。日本の政治は完全にガラパゴス化している。
現に、今や、円安が止まらなくなり、インフレで実質賃金は大幅に下がっている。これは安倍政治以来続く構造的現象だ。国民はどんどん貧しくなっているのだ。
そして、最底辺の人々がその皺寄せを被っている。現在の円の価値は、実質実効為替レートという尺度で見ると、50年以上前の1ドル=360円の固定相場の時代を下回ったというのだから驚きではないか。つまり、ドルだけでなく世界中の通貨に対して、円は史上最低の水準に落ちている。それは、日本の国力を映したものだ。折しも、IMFが2023年に日本のGDPがドイツに抜かれて世界第4位に転落するという予測を公表したが、日本の凋落を象徴するものだ。
日本はもう豊かな国ではない。だから、豊かな生活ができないのはある意味当たり前だ。