このように国会全体で女性議員は2割に満たない。その点では他党も努力不足なのは間違いないが、圧倒的多数の国会議員を抱える自民党は所属する全381人に対し、女性は衆院21人、参院24人の計45人で、比率は全体平均より低い11.8%だ。衆院に限ればわずか8%しかいない。
ようやく自民党は、23年6月に党改革として「女性議員の育成、登用に関する基本計画」をまとめ、「今後10年間で女性国会議員の割合を30%に引き上げる」という目標を掲げた。活動費の支援策も創設する。これまで女性議員を増やすことにほとんど関心がなかった自民党が、こうした数値目標を支援策とセットで打ち出したことは歓迎されるが、10年後に30%とは、あまりに遅すぎるし、どうして思い切って「50%」と打ち出せないのか。茂木敏充幹事長は「レベルの違った改革を党として進めていきたい」と言ったが、そんな胸を張れるレベルではない。
グローバルでは、国際的な議員交流団体「列国議会同盟(IPU、本部スイス・ジュネーブ)」の2023年の集計によれば、世界の下院(衆議院)における女性議員数で、日本は186カ国中164位と下位に沈んでいる。世界経済フォーラムの2023年「ジェンダーギャップ報告書」でも政治分野は146カ国中、138位だ。