会を脱退した元ジャニーズJr.の大島幸広氏(撮影/上田耕司)

ジャニーズ側との面談は「同窓会みたい」

「補償金をくれ、くれと主張するだけじゃいけないんですよ。そもそも、お金がほしいだけだったら、私は顔も名前も出して、ジャニー氏から200回も性加害を受けたことを告発していないですよ。いずれは、ジャニー氏の性加害問題も風化していくと思う。だからこそ、ここで徹底的に攻めて、ウミを出しきっておかないと、結局また同じような性被害者が出てしまうだろうし、第2のジャニー氏みたいな存在も出てくると思うんです。そうした私の思いと当事者の会とはズレを感じていましたので、会を抜けて、個人で活動しようと思ったんです」(大島氏)

 それ以前にも、大島氏は方向性のズレを感じる場面があった。

 旧ジャニーズ事務所が2回目の記者会見を開いた10月2日の翌3日。都内で、東山紀之社長、藤島ジュリー景子前社長らと、「当事者の会」メンバー12人が初めて面会を果たした時だった。

「まるで同窓会みたいな雰囲気だったんですよ。平本代表や石丸副代表は東山氏と電話番号の交換をしていました。石丸副代表は東山氏に『今度、飲みに行こうよ』と、ウキウキした調子でしゃべっていた。平本代表もちょっと頬を赤らめて、ニッコリ笑いながら、憧れの人を見ているような感じでした」(大島氏)

 その時、ジュリー氏はどうしていたのかというと……。

「泣いてました。それは心からの謝罪の涙というよりも、旧ジャニーズ事務所の1回目の会見(9月7日)の直後、ハワイへ行ったと報じられたことに対してです。ジュリー氏は『誤解なんです。娘とはその時しか会えなくてハワイへ会いに行っただけで、別にバカンスで行ったわけではないです』と弁明していました。私は何とも言えない気持ちになりました」(大島氏)

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