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 誠意を持って謝罪をしているつもりなのに、自分のちょっとした言動が相手に失礼と受け取られ、さらに怒りをかってしまうことがある。夏目漱石など文豪が書いたものを含め「手紙のあり方」を研究する執筆家・中川越(なかがわ・えつ)さんは「お詫びをする際は、相手に多少の非があっても全面的に謝ることが原則。説明はしても言い訳はしないことが大切です」と話す。中川さんが監修した『増補改訂版・気持ちがきちんと伝わる! 手紙の文例・マナー新事典』(朝日新聞出版)から、誠意が伝わる謝罪のための心構えとお詫びの手紙のポイントを抜粋して紹介する。

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 謝罪の時は、自分の非を認めて、全面的に謝ることが原則です。相手に多少の非があったとしても、それを話題にせず、全面謝罪したほうが誠意が伝わります。経緯の説明はしても、言い訳はしない。これも大切です。

【お詫びの仕方 6つのポイント】

 誰かに迷惑をかけたときには、一刻も早くお詫びの手紙を出します。タイミングを逃さず「叱られる前に謝る」ことが、事態を早く収束させるポイントです。遅くなるほど書きにくくなり、遅くなってから謝った場合は誠意が伝わるどころか相手の怒りの炎に油を注ぎ、謝罪を受け入れてもらえないことさえあります。

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お詫びの手紙の3つのポイントとは?