創価大は出雲で2位と予想以上の走りを見せた。1区、2区を5位でまとめると、3位で駅伝デビューとなったリーキ・カミナ(3年)が区間2位の走りを見せた。そして、4区の山森龍暁(4年)に続き、5区では今春に東海大から編入した吉田響(3年)が快走し、2区間連続の区間賞となった。“うまく行きすぎ"の面は否めず、今春の箱根出走メンバー10人中6人が卒業していることからも分かるようにチーム全体の経験値はそれほど高いとは言えないが、出雲の走りで今後の楽しみは膨らんだことは間違いない。まずは次の全日本でチームの真価を問うことになりそうだ。

 同じく城西大も出雲3位と期待以上の成績を残した。1区で斎藤将也(2年)が転倒するアクシデントもあって10位と出遅れたが、2区の山中秀真(4年)が区間4位で立て直すと、3区のヴィクター・キムタイ(2年)が区間賞の走りで3位まで浮上。今春の箱根5区で区間新記録をマークした「山の妖精」こと山本唯翔(4年)も6区で3位と好走し、トップ3入りを果たした。今春の箱根で9位となった出走メンバー10人中5人が1年生で、今後の大幅なチーム力アップが期待される。全日本でも上位争いを繰り広げることができれば、山本が“切り札"となる箱根では、出雲以上の“台風の目"となれる可能性を秘めている。

 その他、出雲には出ていない注目のチームとして東京農業大を挙げたい。話題の中心は、ルーキーの前田和摩(1年)。報徳学園高入学後にメキメキと頭角を現し、3年時には現順天堂大の吉岡に匹敵するほどの力を身につけた男は、大学入学後も順調に成長しており、トラックシーズンで好走を連発。6月の全日本大学駅伝関東地区選考会では日本人トップの走りで、東京農業大の14大会ぶりの全日本駅伝出場権獲得に大きく貢献した。東京農業大には他にも高槻芳照(4年)、並木寧音(4年)と力のあるランナーがおり、今年度の飛躍が楽しみなチームだと言えるだろう。

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東京国際大の“新留学生”が凄い