春風亭一之輔・落語家
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 落語家・春風亭一之輔さんが連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今回のお題は「ノーベル賞」。

【貴重な誌面】一之輔師匠、過去に「現代の肖像」にも登場!

 ノーベル賞と聞くと日本人なら10人中9人はBSフジ「クイズ!脳ベルSHOW」を思い浮かべることだろう。私も41歳の時に出演したが、恐らくほぼ最年少出場者だったのではないか。その日は2位でお米をもらった。BSフジさん、ありがとうございました。アシスタントの川野良子アナ、とても雰囲気いいですよね。大好きです。うちの息子の嫁に欲しいくらい……その脳ベルSHOWとは違うんだろ? わかってますよ。

 mRNAワクチンを開発したカリコ博士がノーベル賞を受賞したらしい。コングラチュレーション、カリコ。とりあえず花と電報だ。カリコと私の仲は話せば長い。ちょっと聞いてくれるかい?

 私は今、ニッポン放送のポッドキャスト「ビジネスウォーズ」の語りを担当している。米国の会社が企業間競争を題材にラジオドラマの脚本を制作し、その日本語版を私が喋っている。会話と地語りで進行するのだが、出演はほぼ私一人(時折、女性の声優さんが参加)。笑いどころは一切なく、事実を取材し池井戸潤的なエッセンスを加えたリアルストーリー。普段ニッポン放送ではヘラヘラしたラジオ(「春風亭一之輔 あなたとハッピー!」 毎週金曜8:00〜11:30)をやってるだけなのに、こんなお堅い仕事がなぜ私のところに来たのか?  案外と来るもの拒まずに生きているので、とりあえず引き受けたらあれよあれよと数年経ってしまった。

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春風亭一之輔

春風亭一之輔

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/落語家。1978年、千葉県生まれ。得意ネタは初天神、粗忽の釘、笠碁、欠伸指南など。趣味は程をわきまえた飲酒、映画・芝居鑑賞、徒歩による散策、喫茶店めぐり、洗濯。この連載をまとめたエッセー集『いちのすけのまくら』『まくらが来りて笛を吹く』『まくらの森の満開の下』(朝日新聞出版)が絶賛発売中。ぜひ!

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