2023年に入ると、今度は4月のKKT杯バンテリンレディスオープンで姉・明愛がプロ初勝利。これに負けじと妹・千怜もRKB×三井松島レディス、宮里藍サントリーレディスオープンに勝ちツアー通算4勝目をマークした。

 すると姉・明愛が9月の住友生命Vitalityレディス東海クラシックとミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープンで連勝。今季は岩井ツインズだけで5勝しており、ツアーの中心として輝かしい成績を残している。

 2人のような2002年生まれの世代に対しては、“黄金世代”のような定着した呼び名はないが、2人の活躍にちなみ“ツインズ世代”と呼ばれることはある。姉妹がそのまま世代を代表するということは、それだけ2人が圧倒的で、活躍が目覚ましいということ。現在の2人のメルセデス・ランキングは姉・明愛が2位で妹・千怜が6位。今年の2人はティーショットからパッティングまで隙がなく、これから突入するシーズン終盤戦でも、ツアーは彼女たち2人が中心となりそうだ。

 櫻井心那も今季ヒロインの座を駆け上がった一人だ。2021年の九州女子選手権で優勝し同年秋のプロテストで一発合格した櫻井は、2004年生まれの19歳。昨年はステップアップツアーでツアー史上初の年間5勝を挙げ賞金女王になり、今年からレギュラーツアー参戦を果たした。

 すると、その勢いは衰えず、7月の資生堂レディスでツアー初優勝を飾り、楽天スーパーレディースを19歳167日で制覇。これが日本人選手歴代4位の年少2勝目となり、さらにはゴルフ5レディスで3勝目を記録するなど、岩井ツインズに負けないスピードで大ブレイクしている。

 10代でのレギュラーツアー3勝は宮里藍、畑岡に続く史上3人目の快挙だ。ちなみに10代での最多優勝記録は宮里の8勝。2月13日生まれの櫻井は来季開幕前に20歳を迎えるため、この記録を突破するには今年残り6勝する必要があるが…。とにかく残りのシーズンも櫻井から目が離せない。

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今季優勝なし…苦しんでいる2人