群雄割拠。この言葉は、まさに近年の国内女子ツアーに当てはまる。
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同ツアーは、1998年4月から99年3月に生まれた“黄金世代”が台頭してきた2018年ごろから、“はざま世代”、“プラチナ世代”、“新世紀世代”と毎年のように各世代のヒロインが誕生。畑岡奈紗、笹生優花、渋野日向子、古江彩佳、勝みなみ、西村優菜のように、さらなるレベルアップを求めて海を渡った選手もいるが、その年にトップに立っても翌年はその地位から転落し、全く違ったメンツが上位に立つという状況が続いている。
その傾向は2023年も変わりはない。例えばメルセデス・ランキングを見ても、10月1日現在で米ツアーに参戦している勝、西村を除くと、昨季と今季の同ランキングトップ10に入っているのは、3位の山下美夢有、4位の小祝さくら、7位の吉田優利の3名だけ。2020-21シーズンに9勝して圧倒的な強さを見せた稲見萌寧(昨年同ランク3位)ら5名はトップ10以下にいる。
その中で、山下は5勝した昨年に続き今季も好調をキープしている。4月の富士フイルム・スタジオアリスでシーズン初勝利を挙げると、6月のニチレイレディスまでに4勝を記録。その後、先日まで開催されていた日本女子オープンまでの8試合では5試合でトップ10入りしており、その強さに陰りは全く見られない。
国内ツアー各競技と海外メジャーでの順位をポイント換算したメルセデス・ランキングは3位だが、賞金ランクではトップに立っており、今季もツアーは山下が牽引していると言っても良いだろう。
では、山下以外でスターたちを抑えてスターダムにのし上がっているのは誰なのだろうか。
その筆頭に挙げられるのが、岩井姉妹の姉・明愛と双子の妹・千怜だ。2人は2021年6月にプロテストに合格すると、千怜が一足先に2022年のNEC軽井沢72ゴルフで初優勝を達成。直後のCAT Ladiesでも2週連続優勝し、一気にヒロインの階段を駆け上がった。