オフシーズンのほうが忙しいという(写真/中日ドラゴンズ応援団提供)

――ペナントレースは143試合あります。移動費だけで相当な費用がかかりますね。

  そうですね。応援団員は全国に現在57人いて、スケジュールの都合がつく団員が球場へ応援に駆けつけるのですが、移動費だけでなく球場のチケット代、滞在先の食事代なども自己負担なので1シーズンで100万円以上費やす団員もいます。

応援歌が完成するまでに4、5カ月はかかる(写真/中日ドラゴンズ応援団提供)

――シーズンを終えると、少し生活が落ち着く感じでしょうか。

 実はオフシーズンのほうが忙しいんです。団員が集まって応援のやり方を話し合うミーティングを定期的に開いているほか、新規の応援団員の募集、面接などがあり、現在も関西、広島方面は団員が少ないので募集に力を入れています。また、選手の新しい応援歌も時間をかけて作ります。今年は細川成也選手がブレークしたので、新規の個人応援歌に期待しているファンの方々が多いと思います。応援歌は、吹奏楽部出身など音楽経験のある団員も所属しており、団員みんなでメロディーを作ります。いくつかの案を出してもらった後、団員たちで話し合ってその選手に最も合うメロディーを選び、歌詞を考えます。どの言葉、どの表現が選手の個性を表わせるか、ファンの熱い気持ちを乗せられるか。何度も練り直すので応援歌が完成するまでに4、5カ月はかかります。

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