「ライチのフレーバーが今は一番人気なんです」
と、にこやかな笑顔で試飲用カップに入ったルイボスティーを差し出してくれたのは、H&F BELX有楽町マルイ店店長の鎌田聖子さん。
鎌田さんはノンカフェイン飲料の需要の高まりが、ルイボスティーが最近注目されている理由の一つだと語る。
「ルイボスティーはカフェインがもともと入っていないので完全なノンカフェイン。砂糖も入っていないし、お茶なので0カロリーなんです。H&F BELXのお客さまは8割が女性なので、そこも歓迎されているようです。夜にデザートがほしい!なんてときも罪悪感なく飲めちゃうんです」
なるほど、ノンカフェインというのがキーワードなのかもしれない。カフェインは中毒性があり、過剰摂取は性別や年齢に限らず推奨されない。
特に妊婦や授乳中の女性、女性特有の不調がある人々はカフェインをとらないほうが良いとされている。
なんらかの健康上の理由で、カフェインを控えたい人のニーズをとらえているのなら納得だ。カフェインをとりすぎると、眠れなくなることが知られているが、ほかにも過剰摂取はさまざまな体調不良をもたらすとされている。カフェインが入っている緑茶や紅茶の代わりに飲めて、さらにおいしいならルイボスティーが人気なのもわかる。
今ルイボスティーがはやっているのかなと感じるのですが、その実感はありますか?
「あります! 10年前くらいまでルイボスティーはドラッグストアなどで買えるかなというもので、今のように全然売ってなかったんですよね。しかも味もおいしくないという印象で……。H&F BELXもちょうど10年ほど前にできて、そこからじわじわとルイボスティーが世間に広まっていったような気がします」
その後、トクホの食品などの商品の増加に伴い、健康に気を使う人も増え、徐々に健康効果のある食品の需要も上がってきたのかもしれない。
何年かごとにメディアなどで健康食品として紹介され、4人組女性お笑い芸人ぼる塾の田辺智加さんがテレビなどでルイボスティーを紹介して、人気が加速したこともある。 2021年2月26日のX(旧Twitter)でのツイートにも好きなルイボスティーをつぶやき、H&F BELXのルイボスティーも挙げている。
鎌田さんはルイボスティーの健康効果についてこう語る。
「ビタミンやミネラルが豊富で抗酸化作用は紅茶の100倍ともいわれています」