オリックスが今年も強さを発揮している。リーグ3連覇は目前、その先には2年連続日本一の可能性もある。
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今年のパ・リーグはオリックスが独走状態となった。オフにはソフトバンクが総額80億円とも言われる大型補強を敢行、優勝候補筆頭と見られていた。しかし堅実な戦い方を続けたオリックスが優勝をほぼ手中に収めている……。
「右の山本由伸、左の宮城大弥の日本を代表する2本柱を中心とした投手陣は強力です。しかし吉田正尚が抜けた打線はシーズンを通じて固定できず、外国人も期待に程遠い。正直、今の位置にいるのが不思議な感じもする」(オリックス関係者)
戦力的にはソフトバンクには及ばないようにも見えたが、ふたを開けてみれば投手陣が予想以上に奮起。勢いのある若手も続々登場してチームの躍進を支えている。
山本は9月9日のロッテ戦(ZOZOマリン)でノーヒッターを達成するなど今年も盤石で、左腕の宮城も3年連続となる2ケタ勝利をマーク。また開幕投手を務めた山下舜平大、強力なブルペンを形成する山﨑颯一郎、宇田川優希など有望株も多い。ベテランのクローザー平野佳寿の存在も大きく、投手陣の陣容は12球団トップと言える。
しかし打線はシーズンを通じて固定することはできなかった。吉田正尚がポスティング制度を利用してMLBのレッドソックスに移籍。森友哉を西武からFAで獲得したものの、主軸として期待された2021年本塁打王・杉本裕太郎は二軍調整期間も長かった。メジャーでの実績が買われた新助っ人ゴンザレス、シュウィンデルの2人も大きな戦力になることはなかった。
「投手陣を中心に総合力で勝ち抜いた。攻撃で安打が続かなくても盗塁やエンドランなど足を効果的に絡めた。得点圏に走者が進んだ際にはどんな形でも返す。派手さはないが多くの得点を挙げている印象。投手陣が盤石なので勝利を積み重ねることができた」(在京球団スコアラー)
「吉田が抜けたことが懸念されたが、森を獲得できたことが大きい。野球に対して真摯で試合前は誰よりも早く練習を始める。結果とともに野球への取り組み方がチームへ与えた影響は大きい」(オリックス関係者)