U-18のW杯でも活躍した大阪桐蔭・前田悠伍
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 10月26日に行われる2023年のプロ野球ドラフト会議。候補となる選手を絞り込む時期となっているが、やはり気になるのはドラフト1位で誰を狙うかという点だ。各球団の現状、補強ポイントなどから、どの選手を指名すべきか、おすすめ選手を探ってみたいと思う。今回はパ・リーグの6球団についてだ。

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【オリックス】

 パ・リーグ3連覇が目前のオリックス。強力な投手陣が大きな強みとなっているが、エースの山本由伸がこのオフにもメジャー移籍の可能性があり、流出への備えは必要だろう。また昨年も1位で曽谷龍平を獲得しているが、左投手は絶対数が少なく、山崎福也も国内フリーエージェント(FA)権を取得しているだけに、積極的にサウスポーを狙いたい。

 今年は候補が少なくないが、その中で筆頭候補に挙げたいのが前田悠伍(大阪桐蔭)だ。投球術は高校生離れしたものがあり、大舞台での強さも大きな魅力。また大学生の投手であれば宮城大弥、曽谷と年齢が近いことを考えると年齢構成的にも高校生が望ましい。左投手にこだわらないのであれば、細身でフォームの完成度が高く、オリックスでより伸びそうな雰囲気がある常広羽也斗(青山学院大)を1位で狙うというのも面白いだろう。

【ロッテ】

 昨年のBクラスから浮上したロッテ(9月12日終了時点で2位)。全体的に今後が楽しみな選手は少なくないが、投手陣では球威のあるサウスポー、野手では長距離砲が不足している印象を受ける。特に野手は将来の主砲として期待された安田尚憲は足踏みが続いており、昨年ブレイクした山口航輝もまだ安定感がないだけに、まずはスラッガータイプの選手を狙いたい。

 今年の候補の中ではやはり佐々木麟太郎(花巻東)が最有力となるだろう。甲子園でこそホームランが出なかったものの、スイングスピードと飛距離は圧倒的なものがあり、柔らかさがあるのも魅力だ。守備、走塁は平凡だが、指名打者のあるパ・リーグというのも追い風になるだろう。佐々木が抽選となって外した場合も、同じ高校生スラッガーの真鍋慧(広陵)、明瀬諒介(鹿児島城西)を次候補として狙いたい。

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