NPBでは外野の守備に定評がありながら打撃に苦しんだが、現在はヘッドがスムーズに走るようになり、確実性も長打力も明らかにアップしたように見える。社会人野球では30歳を超えてプレーできる選手は限られるが、30歳となる来年もまだまだ主力として活躍が期待できるだろう。

 過去の例を見ても一度NPBを離れた選手が1年以上経って復帰するケースは稀だが、最後に挙げた武田のようにNPB時代よりもプレーに磨きがかかる選手は確かに存在している。NPB復帰が叶わなかったとしても、新天地で懸命にプレーする選手にぜひ注目してもらいたい。(文・西尾典文)

●プロフィール
西尾典文 1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究。主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間300試合以上を現場で取材し、執筆活動を行っている。ドラフト情報を研究する団体「プロアマ野球研究所(PABBlab)」主任研究員。

著者プロフィールを見る
西尾典文

西尾典文

西尾典文/1979年生まれ。愛知県出身。筑波大学大学院で野球の動作解析について研究し、在学中から専門誌に寄稿を開始。修了後も主に高校野球、大学野球、社会人野球を中心に年間400試合以上を現場で取材し、AERA dot.、デイリー新潮、FRIDAYデジタル、スポーツナビ、BASEBALL KING、THE DIGEST、REAL SPORTSなどに記事を寄稿中。2017年からはスカイAのドラフト中継でも解説を務めている。ドラフト情報を発信する「プロアマ野球研究所(PABBlab)」でも毎日記事を配信中。

西尾典文の記事一覧はこちら