これまで「ジャニーズ以外」の男性グループがあまり育たなかった背景について、この幹部はこう話す。
「テレビ局が『ジャニーズ以外』を使うと、ジャニーズからタレントを出してもらえなくなるのを恐れていたんですよ。やっぱり、ジャニーズのタレントさんは影響力がはありますから、そのタレントが出ないということになれば番組が成り立たない。ドラマのキャスティングだって同じです。テレビ各局にはJ(ジャニーズ)担当というのが必ずいて、その人たちがジャニーズ事務所の意向を忖度して局側に伝えます。その結果、ジャニーズ事務所の機嫌を損ねたらいけないという意識ばかり強くなって、実力がある男性グループをメディアとしても育てようという感覚などなくなっていってしまったんです」
ベテラン芸能リポーターの石川敏男氏もこう話す。
「過去には、雑誌社の男性のオーディション企画でもプレッシャーがあったと聞いています。ソロだったとしても、逸材を先に持っていかれると困るわけですから。だからオーディションをつくった当時は調整が大変だったみたいですよ。いつの間にかつぶされちゃった男性グループもたくさんいます。ジャニーズサイドが『使うな』とはっきりと言葉で言うわけではないけれど、その雰囲気が何となく伝わって、テレビ局側が忖度するという構図が40年以上ずっと続いてきたわけです」