修学旅行がシンガポールは「格差」なのか。画像はイメージ(GettyImages)
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 9月4日、高級住宅街が多いことで知られる東京・港区が、来年度から全ての区立中学校で修学旅行を海外で実施することを発表した。だが、これに対してネット上では異論や反論が噴出し、なかば炎上に近い状態となっている。

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 港区の公式サイトによると、最初の対象となるのは、2024年度の区立中3年生の生徒約760人。実施時期は24年6月から9月ごろで3泊5日を予定しており、行き先はシンガポール。事業費として約5億1200万円を計上するという。

 教育問題に詳しいライターが言う。

「港区は全国でも屈指の“金持ち自治体”として知られています。修学旅行でシンガポールを訪れる意義として、『異文化を体験して国際理解を深めてもらう』『区立中の魅力向上』などを挙げています。これまで港区立中に通う生徒は修学旅行で京都や奈良を訪れ、約7万円を負担していました。一部報道によると、訪問先をシンガポールに変更しても、1人あたり約68万円を区が支払い、7万円の自己負担分は変わらないとのことです。いずれにしても中学生の修学旅行に5億円を超える予算を計上できる自治体は、そうはないでしょう」

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井荻稔

井荻稔

ライター。福岡県出身。大手新聞社で主にサツ回りとしてキャリアを積んだあと、主に週刊誌やネットメディアで記事を執筆。フィールドはカルチャーから政治まで広いがゆえに、逆に得意分野はなし。趣味は映画鑑賞と暴飲暴食。

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