下村博文氏
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 自民党の最大派閥、安倍派(清和政策研究会)は8月31日、総会を開き、今後の派閥内の意思決定機関である「常任幹事会」のメンバーを決めた。塩谷立元文部科学相を座長に、萩生田光一政調会長や松野博一官房長官ら「5人衆」と閣僚経験者ら15人で構成しているが、塩谷氏とともに会長代理を務めてきた下村博文元文科相は外された。AERAdot.は総会より前に、派閥内で「下村外し」の動きがあることなどについて本人に聞いた。派閥について、安倍晋三元首相について、思いを語った。

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 この日、総会に出席した安倍派の衆院議員がこう話す。

「8月に入って、『5人衆が密談を重ねている』との話が出て、下村先生を外す流れができつつあった。そのための常任幹事会ではないのかという意見は派閥内で多々ありました。下村先生が会長代理となったのは、安倍晋三元首相が会長の時に決めたもので、いなくなると急に外す、釈然としませんね」

 総会の直前、下村氏はAERAdot.の取材に応じ、

「外されるかどうかまだ塩谷氏から何も聞いていないが、そういう報道があるということは知っている。最大派閥に会長がいないというのは実におかしい」

 と持論を述べていた。(以下、そのときの一問一答)

安倍さんの一周忌が終われば決めるということに

――以前から会長を決めるべきだと何度も主張していました

「安倍さんの一周忌が終われば会長を決めるということになっていた。なぜ、決めずに集団指導体制とするのか、本当に理解できない」

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