イベント関係者は、「チケットを途中までさばいているのに、手売りで販売するのはあり得ない。コアなファンが腹を立てるのは当然でしょう。集客は大事だが、やってはいけない禁じ手がある。どのような経緯でこのような決断に至ったか分からないが、イベントを手掛けるプロの人間が携わっていたら絶対に反対しています」と首をかしげる。

 一連の騒動により、416万人まで伸ばしたYouTubeのチャンネル登録者数が、8月4日時点で392万人に減少。動画の再生回数も以前より少なくなり、爆発力を欠いている。YouTuberの所属事務所の関係者は、こう語る。

 「一度ファンが離れると取り戻すのが難しい。登録者数400万人をもう一度目指すより、今応援してくれているファンを大事にしたほうが良いように感じます。コムドットのメンバー5人は25歳になる。年齢的に決して若いわけではない。ファンの年齢層を見ると10代の女性から圧倒的な支持を集めていますが、次々と若いYouTuberが台頭してくるなかで、鞍替えするファンも少なくはない。年を重ねても今の地元ノリが通用するかという部分も懸念されます。今までも爆発的な人気を誇ったYouTuberはいましたが、ファンが離れると一気に動画再生回数は落ちて歯止めが利かなくなっていた。長期的視点でどのようなグループを目指すのか、見つめ直す時期に入っていると思います」

 コムドットは強気で世間に忖度しない力強い生き方がファンの心をつかんでいるが、逆風にさらされた状況では、感情むき出しの言葉が両刃の剣となる。7月22~23日放送のフジテレビ系「FNS27時間テレビ」で、やまと、ゆうたのメンバー2人が「100kmサバイバルマラソン」に挑戦。やまとは「俺らが折れたら日本はマジで終わるぞ。これだけ若くて頑張っているヤツらが引きずり降ろされるんだぜ? 全くもっておかしいし、そんな国にさせてはならないっていう使命感を持っています」と番組放送前のインスタライブで宣言し、「100km走ったら俺、ぶっちゃけ全回収だと思ってます。『やっぱコムドットすごいわ』になると思ってます」と誓ったが、43kmで無念のリタイア。ゆうたも40㎞時点で脱落した。

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制作サイドの判断に疑問