外の現実に対して身構えるようなところがあり、世間一般の風潮に対しては批判的な構えを取りがちで、そのため現実社会への適応に苦労する。

 一方、外向型とは、周囲の人物や出来事への関心が強く、周囲の期待や自分の置かれた状況、世間の動きをうまくとらえることができ、そうした外的諸条件を基準に行動するタイプである。

 要するに、相手がこちらにどうすることを期待しているのか、自分は今どんな状況に置かれどう振る舞うのが適切なのかといった、自分を取り巻く外的な条件に対する関心が強い。

 そのため、現実社会への適応は良いのだが、自分自身の内的な世界が閉ざされているため、自分自身の欲求や感情には気づきにくく、周囲に合わせすぎる過剰適応に陥りがちである。

 飽くことなくスピードアップを追求する今の時代、周囲にアンテナを張りめぐらし、目まぐるしく変化する世の中の動きを敏感に察知し、素早く対応することが求められる。それは、まさに外向型の得意とするところだ。

 じっくり自分自身に問いかける内向型は、どうしても社会の変化の流れに乗り遅れる。そして、外向型のフットワークの軽さを羨み呆れると同時に、自分自身の適応の悪さに自己嫌悪することにもなりがちだ。

エジソンも漱石も芥川も――

 だが、スピードや効率の良さを追求するあまり、じっくり考えるということを忘れがちな現代においては、内向型の心のあり方に学ぶところは大きいはずだ。

 だれもが外の世界にばかり目を向けている時代であるが、もっと自分の内的世界に目を向けてみてもよいだろう。そこで強調したいのが、内向的な姿勢を取ることの価値である。

 アインシュタインは、非常に無口な少年で、明るくはしゃぐ友だちの輪から一人離れて、空想に耽って時を過ごすことが多かったという。現実の活動に向けるエネルギーを節約し、内的世界に沈潜し、思索に耽ることによって、偉大な科学的発見にたどり着いたのであった。

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自分の内面に目を向けることに挑戦