三冠王史上「翌年最低成績」の「村神様」は復活するのか？　「三冠王」歴代7人の翌年の成績と比較してみた

　史上最年少の三冠王・村上宗隆（ヤクルト）が苦しんでいる。14年ぶりのワールド・ベースボール・クラシック（WBC）優勝で「燃え尽き症候群」的な「侍ジャパン」代表選手が多い。しかし、大谷翔平（エンゼルス）はメジャーでこれまで以上の成績を残しつつある。「村神様」はどうなってしまうのか。歴代の三冠王の成績と比較してみた。

【写真】かつてヤクルトでひと際目立った！190cm台の「大型選手」といえば

「三冠王」歴代達成者の翌年の成績は？　

・中島治康  1938秋　38試合　 56安打　打率.361 10本塁打　 38打点　6振（29歳）
　　　　　　1939　　96試合　110安打  打率.278　 6本塁打　 58打点 29振

・野村克也　1965　 136試合　156安打　打率.320　42本塁打　110打点 57振（30歳）
　　　　　　1966　 133試合　148安打　打率.312　34本塁打　 97打点 79振

・王　貞治　1973　 130試合　152安打　打率.355　51本塁打　114打点 41振（33歳）
　　　　　　1974　 130試合　128安打　打率.332　49本塁打　107打点 44振（34歳）
　　　　　　1975　 128試合　112安打　打率.285　33本塁打　 96打点 62振

・落合博満　1982　 128試合　150安打　打率.325　32本塁打　 99打点 58振（29歳）
　　　　　　1983　 119試合　142安打　打率.332　25本塁打　 75打点 52振
　　　　　　1985　 130試合　169安打　打率.367　52本塁打　146打点 40振（32歳）
　　　　　　1986　 123試合　150安打　打率.360　50本塁打　116打点 59振（33歳）
　　　　　　1987    125試合　143安打　 打率.331　28本塁打　 85打点 51振

・ブーマー　1984　 128試合　171安打　打率.355　37本塁打　130打点 33振（30歳）
　　　　　　1985 　129試合　173安打　打率.327　34本塁打　122打点 36振

・バ ー ス　 1985　 126試合　174安打　打率.350　54本塁打　134打点 61振（31歳）
　　　　　　1986　 126試合　176安打　打率.389　47本塁打　109打点 70振（32歳）
　　　　　　1987 　123試合　145安打　打率.320　37本塁打　 79打点 70振

・松中信彦　2004　 130試合　171安打　打率.358　44本塁打　120打点 67振（31歳）
　　　　　　2005　 132試合　152安打　打率.315　46本塁打　121打点 85振

・村上宗隆　2022　 141試合　155安打　打率.318　56本塁打　134打点 128振（22歳）
　　　　　　2023　　82試合　 68安打　打率.237　15本塁打　 46打点 108振

※太字傍線はリーグ最多。満年齢。年齢を記載した年に三冠王達成。2023年の村上の成績は7月16日時点

【1】打率24位、本塁打3位、打点6位の絶不調　　　　　　　　　　　　　

　村上宗隆が絶不調で、オールスター出場の選から洩れた。三冠王達成者の翌年のオールスター不出場は、長い歴史でも初めてである。

　WBCの絶不調は、「前の打順三番を打つ大谷翔平（エンゼルス）の打撃が凄すぎて、力んでスランプに陥った」旨の報道もあった。しかし、準決勝のメキシコ戦でサヨナラ二塁打、決勝のアメリカ戦で本塁打を放ち、本来の調子を取り戻したかに見えた。

　しかし、ペナントレースでのこの絶不調はどうだ。7月16日現在、打撃成績は1位・宮崎敏郎（DeNA）・349に遠く離されるセ・リーグ24位の打率・237である。

　本塁打は岡本和真（巨人）20本、牧秀悟（DeNA）16本に次ぐ3位の15本。打点は牧秀悟（DeNA）56打点、岡本和真（巨人）50打点、細川成也（中日）49打点、宮崎敏郎（DeNA）と大山（阪神）48打点の後塵を拝する6位なのだ。