![肉つけめん(撮影/文田信基)](https://aeradot.ismcdn.jp/mwimgs/4/6/840mw/img_4640f5a9952cae49b7cfe8119b1e4594103429.jpg)
■サバ缶で冷や汁風に
来客時に出しても喜ばれそうなのが、「素麺フレンチ・ビスク」。辻調理師専門学校フランス校を卒業し、フランスの二つ星レストランで働いた経験のあるさわけんさんの本領を発揮した。
「ビスクは本来、裏ごしした甲殻類のクリーミーなソースに、生クリームや白ワインを加えて作るのですが、このビスクは、家庭で食べる素麺に合うよう軽やかに仕上げています。ビスクを作る時のポイントは、赤海老の殻を炒めた後、海老の脚の部分をギュッと押すこと」
お次は「冷や汁素麺」。2017年、缶詰業界に激震が走った。サバ缶に含まれるDHAやEPAが心臓病や認知症予防に役立つと情報番組で取り上げられ、人気が爆発したのだ。18年にはツナ缶の売り上げをサバ缶が抜いた。そのサバ缶を使い、宮崎の郷土料理、冷や汁にアレンジした。
「味噌はトースターなどで焼いて。香ばしさがキモです」
ちなみにサバ缶は品により脂のノリが違う。19年に本誌でさわけんさんとサバ缶の食べ比べをし、その様子をリポートしたので、興味のある方はぜひ朝日新聞出版のニュースサイト、AERA dot.を検索してみて。
最近のトレンドにさらにフィーチャーしたのが「焼きたらこの素麺茶漬け」だ。
「都内の有名パスタ店の名物を食べた時、閃きました」
さわけんさんのマネジャーも「平日でも行列のあの店ですね!」と目を輝かせた。めんつゆには緑茶を合わせる。ほうじ茶でも麦茶でもなく、緑茶を使うことにはもちろん理由がある。
「めんつゆに含まれる鰹だしのイノシン酸、緑茶に多いグルタミン酸はどちらもうま味成分。この二つを使えば、うま味の相乗効果が狙えます」
そう来たか、と唸ったのが、「素麺トムヤムブリトー」。多めにゆでて、余った素麺を活用して作りたい。
「素麺以外の具材はなんでもいいです。夏休み、お子さんと一緒に巻くと楽しいです!」
■余った麺は揚げるべし
トムヤムペーストは茶碗蒸しに活用してもオツとのこと。4人前に対し小さじ1杯分ほどを加え、冷蔵庫で冷やしてどうぞ。
余った素麺活用法はまだある。「揚げる」のだ。