※写真はイメージです(写真/Getty Images)
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 離れて暮らす親、一人暮らしが難しくなった親を、希望の高齢者施設に入居させて一安心。これからは施設の介護スタッフとの新しい付き合いが始まります。訪問頻度はどれくらいがベスト? 気づいたことを、どの程度話していいの? 介護アドバイザーの高口光子さんは「実際に施設での生活がスタートすると、いろいろな疑問や要望が出てくるもの。なんでも話して、スタッフと共に解決してほしい」と言います。上手な付き合い方のコツをうかがいました。

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■入居した親への訪問頻度は?

「施設に入った親への訪問は、どれくらいの頻度にしたらいいのだろう」と、親を施設に入居させた当初、疑問に思う人は多いようです。だれしも親が新しい環境にうまく慣れてくれるか気になり、なるべく頻回に通いたいと思います。しかしあまり心配し過ぎるのも、逆にあまり出向かないのもいけないのではないかと考えます。

元気がでる介護研究所代表・高口光子
元気がでる介護研究所代表・高口光子

 以前は、「家族の顔を見ると里心がつくから、入居してしばらくは面会に来ないでください」と言う施設もありましたが、これはとんでもないこと。面会は、施設側が一方的に制限することではありません。新型コロナ感染症で長時間の面会制限を実施したことさえ、現在では大きな反省点となっています。高齢者本人にとっても、家族や地域にとっても、面会することは大切なことです。

 私はいつも、「普通に、無理なく続けてください」とお願いしています。買い物のついでにちょっと立ち寄る、休みの日に都合のついた孫と一緒に外出した帰りに顔を見に来るなどは、とてもいいと思います。

 1対1で自宅で介護していたケースなどでは、介護されていた親、あるいは夫(妻)を、介護していた子どもや妻(夫)が毎日訪問するケースもあります。片方の住む場所は変わっても、2人で成り立っていた生活が続いているということでしょう。逆に、仕事や家事、子育てに追われて時間が取れず、あまり訪問できないという家族もいます。どちらの場合も、「毎日来ては迷惑だろうか」「行けなくて申し訳ない」という気持ちをもつ必要はありません。それが家族にとって普通で、無理がないのであれば、それでかまわないのです。

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高口光子

高口光子

高知医療学院卒業。理学療法士として病院勤務ののち、特別養護老人ホームに介護職として勤務。2002年から医療法人財団百葉の会で法人事務局企画教育推進室室長、生活リハビリ推進室室長を務めるとともに、介護アドバイザーとして活動。介護老人保健施設・鶴舞乃城、星のしずくの立ち上げに参加。22年、理想の介護の追求と実現を考える「髙口光子の元気がでる介護研究所」を設立。介護アドバイザー、理学療法士、介護福祉士、介護支援専門員。『介護施設で死ぬということ』『認知症介護びっくり日記』『リーダーのためのケア技術論』『介護の毒(ドク)はコドク(孤独)です。』など著書多数。https://genki-kaigo.net/ (元気がでる介護研究所)

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訪問や手続きなどは、きょうだいや親族で役割分担